本翡翠とは?

「本翡翠」という言い方、耳にされたことありますか?
なぜ、わざわざ「本=本物」をつける必要があるのでしょうか。
ヒスイは英語ではjade(ジェード)と呼ばれますが
このジェードは、2つの石を含む言葉です。


19世紀になって、ヨーロッパで鉱物学が発達し、
石の構造を解明できるようになった頃
フランス人科学者Alexis Damourが、ミャンマー産ヒスイと
古代中国の美術品が異なることに気づき分析したところ
古代中国でヒスイとして珍重されていた石には、
構造が異なる2種類の石があることを発見しました。

現在は、この2つを区別するためジェダイトとネフライト、
日本語では、硬度の違いから、硬玉と軟玉と
呼び分けがされています。

つまり、
ジェダイト=硬玉=本翡翠
ネフライト=軟玉

本翡翠は、ジェダイト(硬玉)を指すわけです。

翡翠の名前の由来は?

日本語では翡翠(かわせみ)と同じ緑色をしていることから
こう呼ばれるようになりました。

ジェイドという名称の由来は、もっと複雑です。

コロンブスの新大陸発見後、征服者のスペイン人達は
先住民の人々が、ヒスイが腎臓病を治癒するパワーを持つと
信じ、腰にぶら下げていたことから、piedra de ijada(古代スペイン語で腰の石の意味)と
呼ぶようになりました。

スペイン人がスペイン本土にヒスイを持ち帰ってから
他のヨーロッパ諸国にヒスイが広まり、フランス語に訳される際、正しくは
pierre de l'ejadeと訳されるべきところが、pierre de le jadeとされたのを機に
jade(ジェイド)と呼ばれるようになったそうです。

現在はスペイン語でも、jade(発音は「ハデ」)という名称です。

本翡翠の産地は?

世界的にみて、産出量が最も多いのはミャンマーです。
ミャンマーとグアテマラの他、商業レベルで産出されているのはロシア。

産出量は少なめですが、日本(新潟の糸魚川流域)スイス、アメリカ(カリフォルニア)でも見付かっています。

産地によるヒスイの違い

ミャンマー翡翠----透明感があり、彩度の高いエメラルドのようなグリーンや

ラベンダーがある。

グアテマラ翡翠----粒子が粗めで透明感が少なめのものが多い。

抑えた色味だが色の種類が豊富。

ロシア翡翠--------ミャンマーとグアテマラの翡翠より非常に緑が濃く、

緑色を美しく見せるためには薄くカットする必要がある。

黒い斑点が入ったものが多い。

もう一つのヒスイ(ネフライト)の産地

古代より多くのヒスイ彫刻等が残されている中国ですが、
中国で産出されるのはネフライトです。

他には、台湾、韓国、日本、ロシア、ドイツ、ポーランド、
アメリカ(西海岸およびアラスカ)、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド。

他にもある○○ひすいという名の石

緑色で不透明の宝石は、○○翡翠という名称で販売される傾向があります。
以下の石は、翡翠とは全く異なる鉱物です。

インド翡翠 ------- グリーン・アベンチュリン
オーストリア翡翠---クリソプレース
アフリカ翡翠------ グロッシュラーライト・ガーネット
イエロー・ジェイド、ニュー・ジェイド-----サーペンチン(蛇紋石)

科学的に解明できるヒスイのヒーリングパワー

ヒスイ分子を構成する原子のひとつであるアルミウム。

このアルミウムと酸素原子が結びついたアルミナは、

遠赤外線セラミックスの主材料です。

最近、遠赤外線入りサポータや下着が販売されていますが、

通常の赤外線と違って、遠赤外線は皮膚の内部まで浸透するからです。

遠赤外線は体内に直接働きかけ、血液、リンパ液、体細胞の分子、原子を

活性化することにより、新陳代謝を促進し、疲労回復に導きます。

ですから、アステカの人々が、ヒスイによる温石療法を行っていたのは、

理にかなったことだったのです。

薬石としてのヒスイ

ジェードの名称の由来にもなったように、

ヒスイには腎臓、肝臓、脾臓、腸などを治癒するパワーがあると信じられていました。

スペイン人征服者はアステカの先住民族が、

ヒスイを温めて患部に当てるという「温石療法」を行っているのを見ました。

ヒスイがヨーロッパに渡ってからは、粉にして服用されていたようです。

古代メソアメリカで珍重されたヒスイ

ヒスイは生命力の象徴でした。

また不死を与える、死体の腐敗を遅らせるといったパワーも信じられていました。

王達は、ヒスイの装飾品やオブジェとともに葬られました。

全身をヒスイで覆われ、ヒスイの仮面をつけて葬られた例もあります。

また、死後も食べ物に困らないようにとの願いから、

死者の口にヒスイを入れて葬れました。

死後だけでなく、生存中から歯にヒスイを埋め込む習慣もあったようです。

他にも悪魔を祓う石、精神や肉体を浄化させる石、成功に導いてくれる石、

願いをかなえてくれる石として大切にされていました。

本翡翠といっても色々ある

ジェダイトには、様々な処理を施されたものがあり、
処理のレベルにより、3つのクラスに分類されます。

Aジェイド ---全く何の処理も施されていない自然のままのジェイダイト
(艶出しのためのワックスが使用されることはあります)

Bジェイド ---斑点を取り除くため、強い酸につけて漂白した後、
ポリマー樹脂を含ませることにより、透明感と輝きを出したジェダイト

Cジェイド ---Bジェイドの色味を強くするためグリーンやラベンダーに染色したジェダイト
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